【Iターン】岸本 希望(のぞみ)さん
【活動拠点】南串山町(埼玉からのIターン)
【活動内容】株式会社天洋丸 漁師
埼玉県さいたま市出身、1998年生まれ25歳。
2022年雲仙市に単身で移住し、2年を迎えようとしている。
調理師専門学校を卒業後、地元飲食店で勤務。新型コロナの影響から転職し移住。
株式会社天洋丸(南串山町)に漁師として従事。
女性でも漁師になれる!
生まれ育ったのは海がない埼玉県。高校、調理師専門学校を卒業後、地元の飲食店で働いていました。新型コロナの影響で店が休業。一念発起し、昔からやりたかった魚関連の仕事を探しました。巻き網漁業の天洋丸(南串山町)のホームページで、期間限定で漁業就業ができる「一年漁師」を見つけ、「女性でもできるんだ」と応募。リュックとキャリーケース一つで門を叩きました。
巻き網漁は夜間から明け方まで海に出て、主に煮干しの原料となるカタクチイワシを狙います。初めのうちは船上で威勢のいい方言が飛び交う光景に戸惑い、ケンカしているのかと(苦笑)。今では地元住民と変わらないくらい、方言も達者になったと思います。
自分と同じく「女性でも漁師になれるのかな?」と不安を抱く人へアピールしたい。沢山の漁師さんの話を聞く中で、女性漁師を反対する声が少なく、逆に「必要だよ」と言ってくれる人が多かった。男女関係なくやりたい事が出来るということを、色んな人に伝えたいと思い、ここでずっと働くことを決意しました。
男社会と思っていた海の世界に飛び込んでよかったと心底思います。漁の傍ら、学生らが参加する漁師体験の世話役なども行っています。自分が楽しんでいる姿を見て、漁師を目指す人が増えたらいいな思います。
雲仙市のお気に入り
南串山町の高台にある棚畑展望台は、一番のオススメスポット。眼下に広がる棚畑と、その奥には〝職場〟である青い海が広がっていて、1時間ほど夕日を眺めている時もあります。
漁場の名前を少しずつ覚え、展望台から眺めながら「あ〜、あの辺で網張ったのかな」とか考えてます。都会では味わえない最高の贅沢です。
何と言っても橘湾で獲れた新鮮な魚。獲れたての魚を味わえる喜びは、ここじゃないと出会えなかった。特にタチウオの刺身やコノシロが好きで、刺身は週に3回は食べます。
居酒屋に行っても必ず刺身は注文。
休みの日には友人の漁師さんと沖に出て「刺し網漁」や「かせり漁」を楽しんでいます。「巻き網漁」で獲れない魚が獲れたときはテンションが上がります。
天気が悪い時は、海には出られませんが後輩と一緒に外出し、1日ずっと家に居ることはないですね。
移住して思うこと
南串山町の印象は、気さくで温かい人ばかり。知らない人でも「おはよう」とあいさつすれば「おはよう」と返って来る。当たり前のことが新鮮で人とのつながりが楽しいです。
また、今、一緒に居る「人」に出会えたことが移住してよかったことですね。最近は特に思います。毎日一緒におるんかなってくらい、一緒にいても飽きなくて毎日楽しい。移住先では自分の周りの「人」が重要だと思うので、移住を希望されている皆さんも自分に合った周りの「人」を探してみてください。
天洋丸 一年漁師(外部リンク)