雲仙市トップへ

平成18年12月定例議会経過報告

最終更新日:


開会にあたりこれまでの経過を述べさせていただきますが、まずは、経過報告に入ります前に喜ばしい報告をさせていただきます。

去る11月19日千葉市の幕張メッセで開催されました、第19回全日本マーチングコンテスト中学校の部に九州代表3校のうちの1校として出場した小浜中学校吹奏楽部が、見事「金賞」を受賞しております。

同校吹奏楽部は3年連続で全国大会に出場しており、前回銀賞、そして今回金賞とすばらしい成績を残してくれました。

このことは、部員1人ひとりまた指導者の熱意と日頃の研鑽の賜であると思います。これまでの努力を称え、受賞を祝福するとともに今後の活躍を市民の皆さんとともに期待したいと存じます。

また、本市の農林業においてもうれしい一報が入っております。

本年度の全国農林水産祭において、本市吾妻町の吹(ふき)原繁男(はらしげお)さん、ちあきさんご夫妻が農林水産業者や団体の最高の栄誉である天皇杯を受賞されております。今年度の農林水産祭天皇杯は、全国の各種行事で農林水産大臣賞を取られた540点の中から5団体と夫婦2組へ贈られたもので、吹原さん夫妻の喜びはもとより本市農業者にとっても明るく輝かしいニュースであります。

更に、先般開催されました「ながさき農林業大賞」では、畜産部門で吾妻町の柿田(かきだ)元幸(もとゆき)さん、秋子さんご夫妻、花き部門で国見町の立石(たていし)俊一(しゅんいち)さん、尚子(なおこ)さんご夫妻が知事賞を、また特産品部門で瑞穂町の長田(ながた)郁夫(いくお)さん、京子(きょうこ)さんご夫妻が運営委員会長賞をそれぞれ受賞され、知事賞10組の中から最高の栄誉となる農林水産大臣賞を柿田さんご夫妻が受賞されております。

受賞された皆様にあらためてお祝いを申し上げる次第であります。

今回の受賞は、いずれも農業経営や農業技術に高い評価を受けたものであり、本市農家の励みとなりひいては今後の本市農林業の振興に繋がるものと確信いたしております。

それでは、開会にあたりまして、経過を報告させていただき、議会の十分なご審議を賜りますとともに、広く市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。




【韓国との国際交流による観光振興等について】


近隣諸国からの観光客誘致などを図るため、長崎県等の支援を受け、隣国である韓国の自治体との姉妹都市交流を模索しておりましたが、9月22日及び23日に、韓国初の国立公園を有する求礼郡(くれぐん)から友好的訪問を受け、その答礼のため、去る10月16日から19日までの間、韓国ソウル市及び求礼郡を訪問いたしました。

今回の訪問では, 求礼郡守(くれぐんしゅ)の徐沂東(ソ・イドン)氏を始め郡要人の方々と会見し、今後の方向性について意見交換をいたしたところ、郡守より来年、つつじの花が咲くころ、雲仙市において姉妹都市締結を行ないたい旨のお話を早々にいただいてまいりました。

また、ソウル市では長崎との関係の深い韓国の元国会議員等で構成されるハンナ会や旅行会社を訪問し、雲仙市の観光を紹介するとともに、韓国人が好むゴルフツアーの企画をお願いしてまいりました。

今後、議会ともご相談申し上げ、求礼郡との間で観光交流、農業研修交流及び文化交流などの推進を図ってまいります。



【合併1周年記念事業について】


本年10月8日に約6千名のご参加を得て盛会裏に終了した「市民ふれあいスポーツフェスタ」を皮切りに、10月から11月までの約2カ月間にわたり、市内全域を会場として「三遊亭歌之介独演会」「境野勝悟(さかいのかつのり)講演会」「郷土芸能交流会」「おもしろサイエンスショー」および「ウォーキング大会」など、様々なイベントを展開してまいりました合併一周年記念事業については、延べ1万人近くの皆様にご参加、ご来場いただいたところであります。今後「雲仙市キャッチフレーズ」の決定と「ふるさと雲仙 フォトコンテスト」が残っておりますが、市民の皆様にご好評を得たこの合併1周年記念事業を通じ雲仙市民の一体感の醸成や活性化などに大いに寄与できたのではないかと思っております。



【総合計画の策定について】


雲仙市の市政運営の基本となる「総合計画」は、「基本構想」と「基本計画」で構成され、本市の将来の発展に向けて、市民と行政が一体となって、地域特性を活かしながら、新しい時代にふさわしい活力と魅力あるまちづくりに取り組むための市政の総合的な経営指針となるものです。

「基本構想」は平成19年度から28年度まで、「基本計画」は平成19年度から23年度までをそれぞれ計画期間としています。

策定にあたりましては、広く市民や事業者等から意見を出していただき、計画に反映させることとしており、計画素案を市内全世帯に配布し、11月1日から24日までの期間、素案に対する意見を寄せていただく、いわゆる「パブリックコメント」を実施し12件の意見が寄せられたところであります。

現在、計画期間中に実現を目指す数値目標の設定も進めており、今後、頂いた意見も踏まえ総合計画審議会に諮り、2月中旬に審議会より答申を賜り、雲仙市総合計画案として3月議会定例会へ提出予定であります。



【行政改革大綱の策定について】


本市の行政改革大綱につきましては、11月7日に公募市民2名、学識経験者8名、合計10名の委員からなる「雲仙市行政改革推進委員会」を立ち上げ、委員会に対しその策定に関する諮問をいたしました。年内には、本市のあるべき行政改革の答申書が提出される予定でありますので、この答申書を基に、平成19年3月までに雲仙市行政改革大綱を策定し、今後の行財政運営の指針といたします。



【地域審議会について】


8月22日に委嘱いたしました各地域審議会委員は、今年度各地区3回の地域審議会が開催され、諮問しておりました「雲仙市基本構想(案)」と、地域の現状と特性や地域の町づくり課題と将来像についてまとめた「地域別振興計画」の策定につきまして、11月24日にそれぞれ答申いただきました。

今後、この答申をさらに総合計画審議会に諮り、基本構想へ盛り込むこととなります。



【市民憲章について】


市の理念やまちづくりの方向性を明らかにし、市民一人ひとりがまちづくりに主体的に関わっていく「規範」「目標」「道しるべ」となる「雲仙市市民憲章」の制定に向け起草委員会を設置し、9月に素案を提示していただきました。

市としましては、広く市民の皆様のご意見を反映させるため、この素案について11月1日から20日まで「パブリックコメント」を実施したところであります。

今後は、寄せられたご意見を踏まえた答申を1月に賜り、3月に市民の皆様にお示しいたします。



【雲仙市交通体系調査事業について】


雲仙市交通体系調査事業につきましては、東京大学等の協力を得てシステム構築を行い、10月2日から10月30日までを期間として、デマンド方式による乗り合いタクシー、雲仙・小浜から諫早までの直行バス及びロングステイのための観光シャトルバスの運行を実施いたしました。

期間中の顧客登録者数は771人、予約件数にあたる総デマンド数は1,057件、実際の乗車人数にあたる総乗車人数は1,895人でありました。

今後は、このデータを解析し、モニターに対するアンケート調査を実施して、本市の交通体系整備の充実を図ってまいります。



【県交通局の島原半島からの撤退について】


島原半島からの県営バス撤退に伴い、今後市といたしましては島鉄バスとの競合路線につきましては、島鉄バスによる路線引継ぎにより、また、県営バス単独路線につきましては、市内タクシー事業者等による乗合タクシー運行を基本とし市民の生活交通手段の確保を図ってまいります。

なお、運行便数、運行時刻、料金においてもほぼ現行と同様の利用が可能となる見込みでございます。雲仙・長崎線は、県交通局より収支均衡を図ることを前提として、1日3往復6便の運行を行なうことになりました。

また、この説明会を12月7日から20日にかけて、雲仙地区、千々石地域、小浜地域、南串山地域、愛野地域で実施してまいります。



【後期高齢者医療制度に係る広域連合設立について】


医療制度改革に伴う後期高齢者医療につきましては、本年度末までに都道府県ごとに広域連合を設立して、医療の適切な確保を図ることとされております。

長崎県におきましては、当初の予定を早め、12月18日に設立することとして準備が進められており、県内全市町において、設立のための議案が議会に提案されることとなりました。

本市におきましても、所要議案につきまして今議会でのご承認をお願いしているところであります。



【望洋荘あり方検討委員会について】


国民宿舎望洋荘につきましては、昭和40年10月の開業以来、低料金で健全な保養・休養の施設として、また、地域振興の拠点として成果を上げてきたところでありますが、長引く景気低迷等の影響により、宿泊者数は平成2年をピークに減少の一途をたどっており、平成17年度においてはピーク時の63%減の7,472人に留まっているところであります。

このため経営につきましても、厳しい状況が続いているところであります。

このような状況から、平成18年8月、「国民宿舎望洋荘あり方検討委員会」を設置し、今後の運営管理や経営のあり方等について諮問しておりましたが、11月7日に、委員会から答申をいただいたところであります。

答申は、まず望洋荘を存続の方向としたうえで、経営主体は、平成19年度から平成22年度までの4年間は直営とし、23年度以降の経営主体、経営方式については、平成21年度中に指定管理者制度の導入など民間に移譲する方向で検討することとしております。また、黒字経営への方策として施設改修を実施すること、更に人件費等の歳出削減やPR、誘客対策などの営業推進体制についても提言しております。

今後市としましては、委員会答申を踏まえ望洋荘のあり方について検討してまいります。



【農業担い手対策について】


我が国の農業は、農業者数の減少や高齢化が急速に進行するなか、諸外国との生産条件格差是正など多くの問題を抱えており、意欲と能力のある担い手が中心となる農業構造を確立することが緊急の課題であるとされております。

このような中、平成19年度から、品目横断的経営安定対策、米改革推進対策、農地・水・環境保全向上対策からなる経営所得安定対策が実施され、今後の農政のあり方を大きく転換させる広範かつ大規模な政策改革が動き出します。

中でも担い手対策に係る品目横断的経営安定対策は、これまでのような全ての農業者を一律に対象として個々の品目ごとに講じてきた施策を見直し、土地利用型の大規模認定農業者と実態を有する集落営農に対象を限定し、その経営の安定を図る施策でございます。 

また、野菜価格安定制度においても、野菜産地における安定的・継続的な生産を確保するために、補てん率に格差を設け、認定農業者や集落営農組織等への誘導が図られております。

本市としましては、担い手育成総合支援協議会を中心として、島原雲仙農業協同組合や県島原農業改良普及センターとの連携を強化し、担い手への農地の集積等による大規模農家の育成を図るとともに、認定農業者の増加を図ってまいります。

また、水田地帯や中山間地域において、農作業受委託や農業機械の共同利用を推進することで集落営農への誘導を図ってまいります。

担い手をはじめ全ての農業者が、「魅力とやりがいのある農業」を実現するよう、国・県の補助事業等を活用しつつ、様々な政策に対応できる担い手の育成と、効率的かつ安定的な農業経営の育成を目指してまいります。



【世界スローフード生産者会議(テッラ・マードレ)について】


スローフード協会国際本部が、各地方の伝統的かつ固有の在来品種や加工食品の中で、このままでは途絶えてしまうかもしれない、小さなつくり手による稀少な食材を保護するために認定する「味の箱舟」に、昨年日本から初めて9品目が認定されましたが、その内の2品目が本市の「雲仙こぶ高菜」「エタリの塩辛」であります。市場経済から見放されながらも、雲仙の自然とともに、長年守り受け継いできた「食」文化が世界の評価を高く受けたものであり、まさに世界の2品目であります。

このことから、去る10月26日から10月30日まで、イタリア・トリノ市で開催された世界生産者会議(テッラ・マードレ)に、スローフード協会国際本部より招待を受け、それぞれリーダーとして関わっておられる岩崎政利(いわさきまさとし)氏、三木直義(みきなおよし)氏を始め、本市より8名が参加しました。

会議では、「種子資源」「地域集会」「資源」などのテーマごとに分科会が開催され、その中で岩崎・三木両氏がスピーチを行われ、その後、持参された塩辛と煮干の試食会も実施されております。また、同行された守山女性部加工組合では、英文に翻訳された資料とチラシを配布され、地元のテレビ局などの取材もあり、雲仙市の「雲仙こぶ高菜」「エタリの塩辛」を世界に紹介し、また世界から発信することができました。



【平成17年度雲仙市決算について】

雲仙市の平成17年度決算につきましては、平成17年10月11日の合併時点における旧7町の予算執行残をベースとして編成した予算に基づき、旧7町で計画された事業を中心に執行してきたものであります。

また、旧7町及び雲仙市を合わせた平成17年度1年間の一般会計決算規模は、歳入総額272億1,736万6千円(対前年比10億4,219万2千円増)、歳出総額は263億1,644万6千円(対前年比10億803万1千円増)となり、歳入歳出差引額は9億92万円となりましたが、翌年度へ繰り越すべき財源を差し引いた実質収支額は7億3,276万円となっております。

今後厳しい財政状況が続くものと予想されますが、市民に対する行政サービス向上のため、限られた財源の有効活用に努めてまいります。


以上、議会定例会にあたり当面する諸課題について申しあげましたが、市政全般にわたり、市民の皆様と対話を進め協調、協働して、更なる雲仙市発展に全力で取り組んでまいる所存であります。

今後とも議員各位をはじめ市民の皆様方のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。




このページに関する
お問い合わせは
(ID:229)
ページの先頭へ

〒859-1107  長崎県雲仙市吾妻町牛口名714  
電話番号:0957-38-31110957-38-3111   Fax:0957-38-3514  
開庁時間:午前8時30分~午後5時15分 (土日・祝日・年末年始を除く)
法人番号 7000020422134

Copyright © UNZEN City. All Rights Reserved.