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平成23年第2回定例議会 市長報告

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【東北地方太平洋沖地震に係る雲仙市の支援について】
 地震・津波・原子力発電事故が重なるという、未曾有の大災害となりました、東北地方太平洋沖地震が発生してから2カ月以上が経過いたしました。

 今回の東日本大震災によりお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りいたしますとともに、不自由な避難生活の中、生活再建に取り組んでいらっしゃる皆様にお見舞いを申し上げます。

 また、被災地の一日も早い復興を心からお祈り申し上げる次第であります。

 さて、本市といたしましては、東北地方太平洋沖地震により被害を受けた地域への支援を迅速かつ的確に進めるため、地震発生3日後の3月14日、庁内に「東北地方太平洋沖地震雲仙市緊急支援本部」を設置し、現在まで計6回の会議を開催し、全庁的に支援対策に取り組んでいるところであります。

 まず、避難者の受け入れ支援策といたしましては、市内の旅館ホテル関係者の皆様等のご協力のもと、県と連携して、被災者の集団受入のために雲仙、小浜両温泉地の旅館ホテルや市営住宅などを確保し、何時でも受け入れができる体制を整備してまいりました。

 一方で、被災地への支援策としましては、3月14日から義援金の募集を開始いたしましたが、自治会等のご協力もいただき、4月末までに市民の皆様や市内企業などから寄せられた義援金は、合計1,086万8,504円となり、第1次の送金分として、5月13日、日本赤十字社長崎県支部に目録を贈呈し、その後送金させていただいたところであります。

 さらに、3月24日には長崎県市長会で被災3県へ義援金1,500万円を贈ることを決定され、うち74万2,488円を雲仙市分として拠出いたしますとともに、旧国見町が平成3年の雲仙普賢岳災害時に当時交流を深めていた福島県国見町から見舞金をいただいたことへの感謝とご恩返しの意を表し、5月10日に、福島県国見町に対し見舞金50万円を寄贈したところであります。

 なお、義援金の受付期間につきまして当初4月28日までとしておりましたが、終息しない余震や復興の長期化など被災地の現状を考慮し、募金期間を延長いたしております。

 市民の皆様のご理解をお願いし、引き続きご支援・ご協力を賜りますようお願いいたします。

 次に、救援物資の支援につきましては、3月24日から被災地から要請のあった救援物資の第1次受付を開始し、30日に、段ボール箱737箱分、提供者総数は592名の皆様によりお寄せいただきましたお米、飲料水、紙おむつなど8品目の物資について、10トントラック満載で県の集積場まで搬送し、また、第2次として、缶詰・レトルト食品・カップ麺等の日持ちのする食料品を受付け、去る4月22日に軽トラック2台分を搬送させていただきました。

 ご協力いただきました市民の皆様、本当にありがとうございました。

 また、東北地方太平洋沖地震の被災地であります宮城県気仙沼市への救援物資の輸送ボランティアの申し入れに対しまして、現地対策本部から農産物が不足しているとの情報により、雲仙市農業振興協議会が主体となり、5月6日から13日までの期間、農産物の募集をいたしましたところ、農業団体、農家の方々などから各種農産物の出始めで高価な時期にも関わらず馬鈴薯約7トン、玉葱約7トンを始め、大根、花きなど、合計約33トンのご提供をいただきました。

 ご協力頂きました皆様に対しまして、改めまして感謝申し上げますとともに、輸送にあたりご尽力いただきました、長崎県大目流し網協会のマル井水産様はじめ、救援物資輸送に携われた関係者全ての方々に対し、厚くお礼申し上げます。現地では新鮮な野菜がかなり不足しており、大変喜んでいただいたとの情報をいただいております。

 また、今回の輸送に合わせ、雲仙市商工会からもインスタント食品や生活用品を中心とした数多くの救援物資が、気仙沼市の本吉唐桑商工会を通じて被災者の皆様へ届けられましたことを併せてご報告いたします。

 次に、人的支援といたしましては、市の職員を被災地へ派遣いたしております。

 長崎県、島原市及び南島原市との合同により、岩手県支援第1陣を4月24日から5月8日までの15日間に渡りまして、陸前高田市へ職員災害派遣を行い、その後、大村市が加わり、第2陣を5月6日から5月20日まで、更に五島市が加わり、現在、第3陣が5月18日から6月1日までと、いずれも3名ずつ、合計9名の職員を雲仙市より派遣しているところでございます。

 現地では、主に全国各地から寄せられました救援物資の搬入搬出や仕分け作業及び避難所支援作業を行っております。

 また、6月15日から6月21日までと、6月20日から6月26日までの各1週間におきまして、福島県二本松市へ保健師2名と事務職1名の3名をそれぞれ派遣し、被災された方々の健康状態のチェックや健康相談にあたることとしております。

 更に、長崎県と合同で行っております、長崎県支援団として、福島県内の避難所支援活動への参加要請がまいっており、7月の支援活動に向け、現在調整を行っているところでございます。

 私も5月15日に、本市職員が派遣されております岩手県陸前高田市、農作物を中心とした救援物資をお届けした宮城県気仙沼市、見舞金をお贈りした福島県国見町の3市町を訪問いたしました。

 さすがに現地の惨状は凄まじいものであり、生活の場そのものが、一瞬にして消滅してしまった現実を目の前にして、言葉を失いました。

 復興までには長い道のりになるかと存じますが、本市として出来る協力を今後も継続してやってまいりたいと考えておりますので、議会並びに市民の皆様方のご支援、ご理解をこれからもよろしくお願いいたします。

【国際交流員について】
 4月14日から財団法人自治体国際化協会の「語学指導等を行う外国青年招致事業」JET(ジェット)プログラムにより、本市における国際交流事業を推進するために、国際交流員金(キム) 銀淑(ウンスク)さんを韓国から招致いたしたところでございます。

 既に政策企画課の一員として、求礼郡との連絡調整や韓国語の翻訳、国際理解講座等の業務に積極的に従事しており、今後は、市民を対象とした韓国語教室や市内小中学生を対象とした国際理解講座などの開催を通して、国際化の推進を図ってまいりたいと考えております。

【雲仙モーモーフェスティバルインみずほ2011について】
 5月4日、瑞穂町みずほの森農村公園一帯におきまして「雲仙モーモーフェスティバルインみずほ2011」が開催されました。

 当日は天候にも恵まれ、雲仙市内外より約1万5千人の来場者があり、公園一帯は終日賑わいました。

 昨年は、口蹄疫の未然防止のため中止を余儀なくされたこのイベントでございますが、自然に親しむことやグリーンツーリズム人気の高まりもあり、イベントに積極的に参加される来場者の姿が数多く見かけられました。

 なかでも、今回はじめて取り組んだイベントのひとつに「雲仙市ガイド協会」の皆さんによる「岩戸神社周遊さるく」の実施がございます。ガイドさん同行による説明で、岩戸神社の神秘的な雰囲気を、より深く、新鮮に感じていただいたものと思います。

 今後、この「パワースポット」を隠れた観光名所として、更に売り込んでいきたいと考えております。

 また、特産品の販売コーナーにおきましては、瑞穂地区以外からの出店もあり、かまぼこやピロッケ、水産加工品などさまざまな雲仙市の特産品を販売し、情報発信していただきました。

 本イベントにつきましては、実行委員会において、「自分達の地域をどうするのか、活性化をどう図っていくのか」を真剣に考えて取り組まれており、効果の面からみましても、その活動が雲仙市の活性化につながると考えられることから、今後も引き続き支援してまいりたいと考えております。

【修学旅行誘致活動について】
 「関西地区の中学校・高等学校の中で、従来から東日本地区に修学旅行を実施していた学校が、今後、西日本、特に九州地区に行先変更を検討している」との情報を受け、5月16日より3日間、大阪・神戸を中心に修学旅行の雲仙市への誘致活動を行ってまいりました。

 まず手始めに、大阪・神戸の新聞社など報道機関数社を訪問し、雲仙市の観光PRを行いました。その後、修学旅行を主力にしている大手旅行代理店を訪問し、雲仙市を中心とした島原半島が、修学旅行にとって、いかに有意義な教材であるかなどをお話させていただきましが、十分に理解をいただけたものと考えております。

 また、大阪市内、神戸市内の中学校を直接訪問させていただき、校長先生を始め修学旅行担当の先生方にも雲仙市の良さをアピールさせていただくとともに、長崎県大阪事務所や関西長崎県人会も訪問し、「雲仙市」をあらゆる機会に宣伝していただくよう、お願いをしてまいったところでございます。

【平成22年 雲仙市観光統計について】
 平成22年に雲仙市を訪れた「観光客延人数」は、前年と比較して1.6%減の396万4,000人となりました。「日帰り客延人数」は、ほぼ前年並みであったものの、「宿泊客延人数」が前年比4.4%減となったのが、目標数値である400万人を達成できなかった要因といえます。

 厳しい経済環境が続く中で「日帰り客延人数」が、前年並みに推移したのは、何と言っても昨年2月にオープンした105メートルの足湯「ほっと ふっと 105」の集客力によるものが大きいといえますし、昨年秋から始まった『雲仙音楽祭』など、新しいイベントが、その効果を十分に発揮できたものと思っております。

 一方、「宿泊客延人数」は、平成20年より3年連続の減少となり、大変残念に思います。直接的な要因は、口蹄疫の影響で、首都圏を中心とした関東方面からの団体旅行や募集旅行が、相次いでキャンセルとなったことや、初夏からの長雨、例年にない異常な猛暑なども、影響したものと思われます。

 NHK大河ドラマ『龍馬伝』の影響は、舞台となった長崎市のみに集中し、雲仙市を含む島原半島には、その恩恵がなかったと分析いたしております。

 厳しい「宿泊状況」の中で、特筆できることは、アジアからの外国人宿泊客が、韓国・中国人を中心に、対前年比16%増になったことと、修学旅行客が、学校数、人員ともに、ほぼ前年並みに推移したことです。

 観光が地元に及ぼす経済波及効果を示す「観光消費額」は、約309億円となりました。目標額300億円に対して、103%の結果となりましたが、考えられる主な要因は、新しい観光施設での物産販売が好調に推移したことや、「雲仙ブランド」として売り込んでいる地域特産品の販売が延びたこともありますが、雲仙・小浜温泉に宿泊する宿泊単価が上がったことが大きいといえます。

 平成23年も、日本経済の低迷や東日本大震災など観光にとっては、大変厳しい環境で推移しておりますが、昨年同様、「観光客延人数」を400万人、「宿泊延人数」150万人、「観光消費額」300億円を目標数値として設定し、観光客誘致に努力をしてまいります。

【「雲仙ゆめみらい債」の発行実績ついて】
 今回で第3回目となります住民参加型市場公募債「雲仙ゆめみらい債」につきましては、4月13日から4月22日までを募集期間としておりましたが、おかげをもちまして、販売初日で発行総額1億円が完売となりました。

 多くの皆様にご購入いただき、誠にありがとうございました。

 市民の皆様からお借りした大切な資金は、小中学校の耐震補強工事や大規模改造工事の財源として有効に活用させていただきます。

【業務改善に向けた取り組みについて】
 厳しい社会経済情勢の中で、合併特例措置の期間中に雲仙市の行財政基盤を強固なものとするため、本年3月に策定しました「第2次雲仙市行政改革大綱」に基づき、強力に行政改革への取り組みを始めたところでございます。本年度は、業務改善に向けて一つ一つの事務事業について詳細な調査・分析を行い、業務の簡素化やシステム化等の検討を行ってまいります。

 これらを推進するため、去る4月25日から28日にかけて全職員に対して業務改善に関する説明会を開催したところであり、今後、職員からの調査票をもとに事務事業の現況を把握し、具体的な検討を進めてまいります。

 また、これらの取り組みを一層効果的・効率的なものとするため、職員からなる庁内プロジェクトチームを設置するとともに、先進事例や外部のノウハウを取り入れながら進めていくこととしており、行政改革の最大の目的である市民サービスの向上を目指し、全庁一丸となって取り組んでまいります。

【高齢者等戸別収集支援事業について】
 平成23年度の新規事業であります「高齢者等戸別収集支援事業」につきましては、これまで2回の認定審査会により10件が認定され、順次、収集支援を開始しております。

 支援を受けられた方からは、「足が不自由でごみ出しができずにいたので非常に助かります。」など、感謝の声をいただいております。

 今後、さらに、本事業の浸透を図り、市民サービスの充実に努めてまいります。

【大規模災害時の応援に関する協定について】
 九州管内におきましては、大規模な自然災害が発生したときに、被害の拡大防止等をより迅速に対応するために、市町村と九州地方整備局の間において「大規模災害時の応援に関する協定」を締結しているとの事例が、国土交通省雲仙復興事務所より紹介されました。

 本協定の締結により、市と九州地方整備局の連携・支援体制が強化され、災害が発生した時に、被害の拡大防止や早期の復旧・復興のための資機材や整備局職員の派遣が円滑に進められ、今まで以上に迅速かつ的確な対応が期待できることから、現在、本市においても協定書締結に向けて、調整を進めているところでございます。

【土黒保育所の民営化について】
 土黒保育所の民営化につきましては、移管先法人を公正に選定するため、昨年10月に民間の有識者6名で組織する「雲仙市公立保育所の民間移管に関する法人選定委員会」を設置し、延べ8回に亘る審議及びプロポーザル等を踏まえ、去る3月24日に移管先法人を決定いたしました。

 今後は、公募要件として策定いたしました運営条件を基本に、保護者・法人・市で構成する三者協議会で十分な協議を行い、市と移管先法人の合同による引継ぎ保育の期間を確保しながら、平成24年4月の民営化に向けて円滑な引継ぎが行われるよう取り組んでまいります。

【住宅・店舗リフォーム緊急支援事業について】
 経済対策の一環として、住宅投資の波及効果による地域経済の活性化と市民の生活環境の向上を目的に、今年度実施しております「住宅・店舗リフォーム緊急支援事業」につきましては、5月2日に申請受付を開始してから5月20日現在におきまして、申請件数62件、補助金申請額1,081万3千円で、予算額に対して36.0%の申請があっております。

 即効性のある経済効果を求めるために、今年度に限り実施し、その効果を検証してまいりたいと考えておりますので、市民の皆様には、今回の緊急支援事業をご活用いただきますようお願いいたします。

【地域高規格道路「島原道路」吾妻愛野バイパスについて】
 かねてより、国及び県に対しまして早期整備の要望をいたしておりました地域高規格道路「島原道路」計画路線の一部、一般国道251号吾妻愛野バイパス1.7キロメートル区間の新規着工が、今年4月1日付けで承認されました。

 市といたしましては、このルートの早期完成に向け、県とともに事業の推進に取り組んでまいります。

【第6回雲仙市ジュニアスポーツ大会などについて】
 第21回全九州小学生選抜男女ソフトボール大会が、3月19日に佐賀市で開催され、「国見少年ソフトボールチーム」が長崎県代表として出場いたしました。1回戦は、宮崎代表の上野チームを全員のチームワークで攻略し完勝、2回戦では鹿児島代表の野田チームに惜しくも負けはしましたが、将来の雲仙市を担う子どもたちが九州や全国レベルの貴重な経験を積まれ活躍されることで、今後の雲仙市のスポーツ振興に、大きく貢献されるものと期待しております。

 また、4月29日から5月1日の3日間にかけ「第6回雲仙市ジュニアスポーツ大会」が雲仙市体育協会主催により、市内10会場、9競技、総勢約3,000名の参加のもと開催されました。当日は、子ども達が日ごろの練習成果を十分に発揮し、保護者の皆様の大変力の入った応援もあり、どの競技会場も熱戦が展開されたと伺っております。




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