諫早湾干拓事業の潮受堤防排水門の開門に向けた国の準備(公共測量実施)に抗議する決議
雲仙市議会においては、本年3月に「諫早湾干拓事業の潮受堤防排水門の開門に向けた事前対策工事への着手に抗議する決議」を可決するとともに、5月11日には、開門方針の白紙撤回を求めた農林水産大臣等への要請活動を行うなど、これまで再三にわたり開門反対の意思を繰り返し訴えてきた。
このような要請等にもかかわらず、8月21日に、国は一方的に環境影響評価書を公表するなど、開門ありきの姿勢で手順を進めており、今回は、9月12日付で、開門準備のための測量実施に向け、測量法第14条に基づき、県・地元に拒否を認めない公共測量として、常時排水ポンプ等の測量設計に係る基準点・水準点測量を実施する通知を長崎県に対し行った。
このような国の行為は、開門による影響・被害に対する万全な事前対策が示されず多くの課題を残したまま一方的に開門準備を進めようとする行為であり、長年、幾度となく大水害に見舞われ、多くの悲惨な経験をしてきた地域住民にとっては、到底容認できるものではない。
よって、われわれ雲仙市議会は、国の開門準備に向けた公共測量を即刻中止するよう強く求める。
以上、決議する。
平成24年9月27日
長崎県雲仙市議会
衆議院議長 横路 孝弘 様
参議院議長 平田 健二 様
内閣総理大臣 野田 佳彦 様
農林水産大臣 郡司 彰 様
環境大臣 細野 豪志 様
内閣官房長官 藤村 修 様
農林水産省九州農政局長 吉村 馨 様