長崎カステラランド 本田 直之さん =雲仙市千々石町=
商品と雲仙市の魅力/多くの人に伝えたい
◆人見知りなんです
「人見知りなんです」。はにかみながら苦笑する。長崎カステラランド(愛野町)で、営業販売主任として旅行会社からの問い合わせ対応だけでなくレジ打ち、売り場での商品説明なども担う。もともと人と接することは得意じゃなかったと自己分析するが、今はこの仕事にやりがいを持っている。
小浜町で生まれ育ち、県立小浜高を卒業後、広島市で自動車製造業に就職。ものづくりの仕事は楽しく、自分に合っていると考えていた。しかし、地元を離れて過ごす時間が長くなるにつれ、望郷にも似た思いが強くなる。「長崎でしかできない仕事、長崎名物に携わる仕事をやってみたい」との思いがちらつく。都市部の喧噪に疲れていたのかもしれない。地元への転職を決意し、5年前、Uターンして雲仙市に戻って来た。
◆ありがとうの魔法
製造業から心機一転、接客業への転身。やりがいに燃える一方で、人とかかわることが一気に増え、戸惑いもあった。それでも「お客さまは十人十色。通り一遍の対応にならないように」と心掛けてきた。来店客からの「ありがとう」が何よりうれしい。ミスして落ち込んでいても、この魔法の言葉でまたヤル気が湧いてくる。
移住後、結婚して千々石町に居を構え、2児の父になった。休日は小浜町の実家で米作りにも汗を流す。田舎暮らしに不満がないわけではない。大型商業施設がないので買い物が不便で、2歳の長男を遊ばせる場所が少ない。だけど、自然豊かで海山の幸がおいしい。温泉地で暮らしていることも誇らしい。
コロナ禍が明けて客足が戻り、これまで以上に接客にも熱が入る。「商品だけでなく、雲仙市の魅力を多くの人に伝えたい」。屈託ない笑顔と地元愛に磨きをかけながら、今日も大勢を迎え入れる。
私のオススメ
小浜町にある足湯施設「ほっとふっと105」は、ふらっと遊びに行けるお気に入りの場所。秋、冬に夕陽を眺めながらじっくり温まるのが本田流。子どものいい遊び場でもある。春は橘神社の桜がお気に入り。川の景色を見下ろしながら桜並木を歩くと「自然の美しさに心が癒やされます」。

ほっとふっと105
※この企画は、長崎新聞社発行の情報紙「とっとってmotto!」88号(令和5年8月25日号)に掲載されました。また、ひまわりてれびの情報番組「デイリーひまわりTims」でも動画バージョンが放送されました。
動画はYouTubeの雲仙市公式チャンネルでも公開しています。
YouTube雲仙市公式チャンネル(https://www.youtube.com/channel/UC1upHr_WMt3sCFOfkRP6oIQ
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