南高愛隣会 HOMEさいごう所長 山口 晃朋さん =雲仙市愛野町=
障害のある人の生活を支える/「ありがとう」の言葉が喜び
◆思いかなえる
グループホーム(共同生活援助)のサービス管理責任者として、障害のある人たちの暮らしを支える。「人の役に立ちたい」。福祉の道を志した学生時代の思いは今も変わらず、仕事の道しるべにもなっている。
東彼東彼杵町出身。大学で心理学を勉強する傍ら、興味のあった障害者の歴史や現状を学んだ。「障害のある人が地域で生活するお手伝いができないか」。恩師から薦められた社会福祉法人南高愛隣会を見学し、利用者の願いに寄り添う同法人の理念や、事業所の明るい雰囲気に引かれて入社を決めた。
以来十数年、障害者の生活支援や就労訓練などに携わってきた。多くの利用者と向き合う中で、自分自身も学び、成長させてもらっている。「利用者さんの望む暮らしをかなえるために何ができるか」。大切にしているのは「今、その時の機会を大事にし、利用者さんの思いにしっかり耳を傾け、支援に生かすこと」。「ありがとう」の言葉がうれしい。
◆地域の温かさ
雲仙市へは、結婚をきっかけに移り住んだ。妻と子ども3人の5人家族。「親切で優しい方が多く、市外から来た人を温かく迎えてくれる」。人の温かさは仕事の中でも感じる。 グループホームは市内に点在し、利用者は地域の中で生活している。「時に厳しくも温かい助言をいただきながら、地域の仲間として受け入れてくださっている」。理想は「障害のある人だけでなく、高齢の方や子ども、貧困家庭など、誰もが安心して暮らせる社会」。縁の下の力持ちとして、その実現の一助になりたい。
春の日差しが柔らかなある日の午後。担当するグループホームを訪れた。玄関先で利用者に近況や困り事を尋ねていく。「太鼓、見に行くとですか」。「うん、行くよ」。何げない会話が弾み、笑顔の輪が広がる。優しい風が吹いた。
私のオススメ
日々の疲れを癒やすのが愛野展望所や千々石観光センターから望む橘湾の絶景だ。季節や時間帯で異なる表情を見せる雄大な景色を見ていると、もやもやした気分も落ち着くという。「海を見ながら名物の『じゃがちゃん』を食べる」のがお気に入り。「雲仙は風景がきれいな所が多いですね」。休日は市内の新しいスポットや店を巡る。たまに家族で小浜温泉に宿泊して、旅行気分を楽しんでいる。

雲仙ふるさと景観百選受賞作品
※この企画は、長崎新聞社発行の情報紙「とっとってmotto!」(令和6年5月24日号)に掲載されました。また、ひまわりてれびの情報番組「デイリーひまわりTims」でも動画バージョンが放送されました。
動画はYouTubeの雲仙市公式チャンネルでも公開しています。
YouTube雲仙市公式チャンネル(https://www.youtube.com/channel/UC1upHr_WMt3sCFOfkRP6oIQ
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